ミニシンポジウム: 新世代計算限界と地球環境問題

開催案内

日時 12月 3日 (月) 午後, 4日 (火) 午前・午後
会場 京都大学桂キャンパス C2棟会議室
世話役 加藤直樹 (京都大学), 杉原厚吉 (東京大学)

 本特定領域で私たちが行っている研究テーマが、 地球環境問題とどのように関わり得るかを考えてみる機会を作る目的で、 昨年に引き続いて表題のようなミニシンポジウムを企画しました。

 私たちは、普段の研究を進めるうえで、 自分の研究と地球環境問題との関係を考えることは それほど多くはないと思いますが、最適化や多くのアルゴリズムは、 さまざまな資源の最適配分、効率的利用を目指すものですから、 地球資源の有効利用、地球環境問題の解決につながるのではないでしょうか。 たとえば、配送ルートの最適化は 車の石油消費量の節約や二酸化炭素排出量の削減につながる、 施設配置の最適化は、人々の無駄な移動量を削減し、 ひいてはエネルギー消費量を抑える効果があります。

 このミニシンポジウムの目的には、次の二つがあります。

(1)自分たちの研究が、地球環境問題にどう貢献できるか という観点から見直し、情報交換する機会を提供する。

(2)講演原稿をまとめて、本特定領域の研究が 地球環境問題に貢献できる方向性を持っていることを 分野外の人にアピールできる資料を作る。

 ですから、是非とも多くの方に参加していただきたいと思います。 上の目的(1)は、皆さんが今行っている研究を、 地球環境問題という観点から解釈しなおしてみていただくだけで十分だ ということを意味しています。 新しくこの方向の研究をしましょうというわけではありません。 ただし、目的(2)もありますから、ご講演いただく場合には、 何かあとに残せる原稿も用意していただきたいと思います。 これは、他で発表されたアルゴリズムや計算手法の説明の部分は そのまま切り貼りし、それに地球環境問題という立場からの解釈を 付け加えていただければできると思いますので、 それほど負担は大きくないだろうと想像しております。

特別講演 「最適配置問題について −センサーネットワークへの応用」
  鈴木敦夫 (南山大学)

「快適な睡眠環境へ向けて」
  鉾井修一 (京都大学)
発表申し込み 11月12日 (月) までに、 加藤直樹 (京都大学) まで。
講演原稿 電子ファイル、またはプリントした原稿を、12月1日 (土) までに 加藤までお送り下さい。ミニシンポジウムの当日はコピーを配布し、 後日、製本します。

プログラム

12月3日(月)

13:30-14:00 崩壊荷重係数を基準とした構造物のロバスト性評価法
  ○寒野 善博、松田 悠(東京大学)
14:00-15:00 特別講演:快適な睡眠環境へ向けて
  ○鉾井 修一(京都大学)
15:00-15:30 コンプライアントメカニズムを利用した可動建築構造物
  ○大崎 純、木下 拓也(京都大学)
休憩 (15分)
15:45-16:15 紙管製造工程における1次元カッティングストック問題とその環境問題への影響
  ○松本 一輝(京都大学)、梅谷 俊治(電気通信大学)、永持 仁(京都大学)
16:15-16:45 資源の有効利用 −パッキング技法の貢献−
  ○今堀 慎治(東京大学)、梅谷 俊治(電気通信大学)、柳浦 睦憲(名古屋大学)
16:45-17:15 地球に優しいゲノム相同検索
  ○宇野 毅明(国立情報学研究所)
懇親会 (18:30〜、居酒屋あんじ 烏丸六角店)

12月4日(火)

10:00-10:30 海流と波高が与えられた環境での船舶最短航路の探索
  ○杉原 厚吉、西田 徹志(東京大学)
10:30-11:00 オンライン・オフライン混合ジョブスケジューリング問題
  海老名 健、○藤原 洋志、茨木 俊秀(関西学院大学)
11:00-11:30 待機電力問題
  ○伊藤 大雄、笠原 正治(京都大学)
11:30-12:00 辺ランキング問題とその応用
  中山 慎一(徳島大学)、○増山 繁(豊橋技術科学大学)
昼食 (1時間30分)
13:30-14:30 特別講演:最適配置問題について−センサーネットワークへの応用
  ○鈴木 敦夫(南山大学)
14:30-15:00 センサーネットワークのための省電力化手法
  ○藤田 聡、水戸 将弥(広島大学)
休憩 (15分)
15:15-15:45 環境科学の統計モデルのための完全列の高速列挙法
  宇野 毅明(国立情報学研究所)、○松井 泰子(東海大学)、上原 隆平(JAIST)
15:45-16:15 線的施設配置問題に関する研究
  ○田治 剛有、谷川 眞一、加藤 直樹、瀧澤 重志、神山 直之(京都大学)
16:15-16:45 環境問題としての街頭犯罪の空間分析
  ○瀧澤 重志、加藤 直樹(京都大学)